気になる言葉③扶養範囲内
2020.09.11掲載
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お役立ち情報

①はじめに

パート・アルバイト等の求人で見られる「扶養内」という言葉。主婦(主夫)の方が仕事探す際は気になりますよね。
通常は「扶養内」=「年間給与収入(年収)103万円」とされています。
ところが、
2018年分から納税者と生計を一にする配偶者の年収150万円(所得金額85万円)までが源泉控除対象配偶者とされ配偶者控除と同額の配偶者特別控除が受けられるようになりました。
では「扶養内」が「年収150万円」に引き上げられたと考えてよいのでしょうか?
あらためて「扶養内」を整理してみました。

②そもそも「扶養内」って?

従来の「配偶者控除」を満額うけられるのは、非扶養者の年収103万円までです。
妻が夫の扶養に入っている場合、妻の年収が103万円以内ならば以下の様になります。

①妻の住民税   0~数千円
②妻の所得税   非課税
③妻の社会保険  夫の扶養内。妻本人は加入不要
④夫の配偶者控除 満額控除
夫の勤め先企業の「配偶者手当」に妻の年収条件が設定されている場合もあります。
⑤夫の給与    配偶者手当の支給

家庭の総収入を増やし、支出の増加を最小限に抑える働き方として、主婦(主夫)向けのパート求人でおなじみですね。
この「年収103万円」に合わせて勤務時間を調整する人が増えるに従い、せっかくの人材が時間制限で十分に活躍できない事が問題視されました。
そこで、より長時間働ける様に2018年から「配偶者特別控除」にて「年収150万円」までが満額控除される様になりました。
ところが「年収150万円」まで働くとその他の税金や社会保険の制度との関連が面倒になっています。

③被扶養者の年収と税・社会保険制度の壁

被扶養者の年収と各制度の関係は以下の通りです。(妻が夫の扶養に入る場合)

①「住民税の課税・非課税」の壁
・妻の年収が100万円未満の場合、妻には住民税がかかりません。(各自治体により多少の差異があります。)

②「所得税の課税・非課税」の壁
・妻の年収が103万円未満の場合、妻には所得税がかかりません。

③「社会保険」の壁
・妻の年収が106万円未満の場合、夫の社会保険の扶養内となります。妻は自身の健康保険料、年金保険料を払わなくてよい。
・妻の年収が106万円~130万円の場合、妻の勤務先が以下の条件を満たしている場合、勤務先での社会保険加入が必要となります。
 1)所定労働時間が週20時間以上
 2)月額賃金が8.8万円(年収約106万円)以上
 3)勤務期間が1年以上の見込み
 4)学生でない
 5)勤務先が従業員数501人以上の会社(または500人以下でも労使合意がある会社)
  ※従業員数は、2022年10月からは101人以上、2024年10月からは51人以上に改められる予定
・妻の年収が130万円以上の場合、妻自身が社会保険加入が必要になります。勤務先の社会保険に入るか、国民年金・国民健康保険に入る必要があります。

④「配偶者特別控除の適用範囲」の壁
・妻の年収が150万円未満の場合、夫の「配偶者特別控除」を満額受けられます。夫の住民税、所得税で控除され家庭からの税金支出が安くなります。
・妻の年収150万円~201万円の場合、妻の年収の増加に伴い、夫の「配偶者特別控除」額が減ります。
・妻の年収201万円以上の場合、夫の配偶者特別控除対象外となります。

⑤「配偶者手当」支給の壁?
・夫の勤務先の「配偶者手当」支給条件次第です。支給条件は各企業により決まります。

●「壁」を超えるかの考え所は以下になるかと思います。
・夫の配偶者控除/配偶者特別控除では、子供無しの夫婦で、夫の年収が390万円(岩手県の平均年収)以下の時、満額控除と控除なしで税額に5万円程の差が生じます。
・夫の給与に配偶者手当、扶養手当、家族手当等が含まれている場合、支給条件を確認すべきです。
扶養手当が1万円/月だった場合、年間12万円の差となります。
・妻の年収が106万円を超える場合の「社会保険」は勤務先次第です。(現時点では大企業を対象とした制度ですが、将来的にはより身近な企業も対象になる見込みです。)
 社会保険に加入することで手取りが減る場合があります。半面、社会保険に加入することで、傷病手当金が受けられる、将来の年金が増えるといったメリットもあるので、何を重視するかによります。

まとめ

「扶養範囲内」について、一通り説明しました。
パートで働く場合、少しの金額の差で税金がかかったり、手取りが減ったりがありえます。「年収の壁」は知っておくと役に立つでしょう。
また、働き方に関わる各制度は変化し続けています。

「自分は、扶養内で働いた方が良いのか?有利なのか?」は、それぞれの事情(家庭の収入、得たい金額、働ける時間等)により異なるとしか言えません。
まずは最初から「扶養範囲内の仕事」といった決めつけをせず、働きたい目的を元に考える事をオススメします。その上で、あなたの目的に「扶養範囲内での働き方」があっているかを考えて見ましょう。
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